呼吸困難な男性との出会い③~こつぜんと消えた重病人

今にも倒れてしまいそうなほどに呼吸困難な70才くらいの男性と出会い、懸命に魂のたすかりに向かって誠真実を尽していましたが、縁を切られてしまいました。

他の方へのおたすけに励んでいたころ、突然電話がかかってきました。

男性「ゼーゼー…あのさぁ……ハーハー……たすけてほしいんだ………。」

なにがあった…?!

本日は続きを書いていきます。

①の話

②の話

かけてくれた電話

男性「ハーハー…動けねぇんだ…。寝たっきりでさ……。でも食欲はあってお腹が減ってしまってさ…ゼーゼー…。買い物に行ってきてくれないかな……?」

良いですとも良いですとも!

おたすけの機会をくださり、いつも笑われそしられてばっかりの私としては、こうして頼って頂けるだけで本当にありがたいのです。

食べ物は何を買ってきてほしいのだろうか?

聞いてみると

男性「それがさ…ゲホゲホ……カツ丼を食べたいんだ…。」

 

 

 

 

 

 

 

ラグビー部が食べるもんやんけ。

体がピンチになっても肉食えば治る的な発想、

少年ジャンプの世界観やんけ。

 

 

本当に食欲はあるんだなと思い、少しだけほっとしました。

本当に病状が悪くなると食べる事さえ難しくなってきますから。

 

すぐに男性のもとにかけつけてお金を預かりスーパーやコンビニをはしごしてカツ丼を見つけ購入し、他の食べ物も頼まれていたので買い、おつりと共に彼のもとに届けました。

どうやら男性は、布団に伏せっている状態なら呼吸は苦しくならないそうで、会話もたくさんして下さいました。

今は天涯孤独と同じような状態になってしまったことや、今までの人生で何があったのか…。

「なぁなぁ、聞いてくれよ。」そんな人懐っこい接し方をしてくださいながら、彼は語ってくれたのでした。

 

そんな出来事があってから、私にちょくちょく頼みごとをしてくれるように。

彼から電話をもらい、約束の日時に訪ね、頼まれたことをしていきました。

「あなたのことは、信用しています。」とお金の関わることも頼んでくれるようになりました。

信頼してもらえる感動

頼まれごとをしていくなんて、一般的な方だったらきっとね、「面倒だなぁ。」と感じるのだと思います。

でもね、私は心の底から「ありがたいなぁ。」としみじみと感じるのです。

 

私は、毎日のように戸別訪問に歩き、インターホンを押しては「てめぇなんていらねぇんだよ!!」と笑われそしられて、

やっと繋がった困った方に、誠真実を尽そうと懸命に東奔西走、粉骨砕身なんでもやり、それでも縁を切られていくのです。

「困っているからたすけてくれ」と呼ばれていってみては、「俺は金がないから、くれよ。金でも食べ物でもくれよ。」と言われて困らせられて、別の方がやっと下さった食べ物を持って行っては、彼は腹がふくれたら私との縁を切ってくる。

良いように利用されてしまうことが多いんですね。

目に見える形での喜ばしいことはほとんど起きてはこなくて大変なことばかりで、しかしこの人だすけの大変なことこそ、私が魂に積んできた悪い種を切って良い種をまいていくために、親神様・教祖がくださった成長のためのプレゼントなんだと、なんとか喜びに変えて歩いていく日々なのです。

 

そんな中だからこそ、

私のことを信用して、自分のお金をたくして、頼みごとをしてくれる

という状況がとても嬉しく感じるのです。

 

私を利用するのではなく、私のことを信用して、困りごとからのたすかりを願い、頼みごとをしてくれる。

修業を始める前だったら「当たり前」と無意識に思ってしまっていたことが、実は「ありがたくて仕方がない」ことだと心の底からわかり、そのありがたさがしみじみと溢れてくるのです。

 

人だすけに歩いていく修業をしていくからこそ、「ありがたいなぁ。」と喜び勇んで人のたすかりに向かって踏ん張っていく心が育っていくのだと思うんですね。

 

人から笑われそしられるような出来事でも、自分の魂に積んできた悪い種を切り良い種まきをしていくための神様からのプレゼントだと悟り喜びに変えて、また人だすけに歩いていく中に、教祖が50年にわたる御苦労の道中でつけてくれた人がたすかるためのひながたの道があり、その教祖のひながたを万分の一でもたどらせてもらおうと踏ん張っていくと、心のいざいざがとれ、親神様に働いて頂けるような人間になれるのだと思う。

 

教祖のひながたの道を万分の一でもたどろうと歩き続けていくからこそ、「当たり前」と感じてしまっていたことが「ありがたい」と感じられる心ができていって、人だすけに喜び勇んで向かう姿勢ができていくのではないかな。

 

 

そうして勇んで男性のたすかりに向かって日々を過ごしていると、彼から電話がありました…。

こつぜんと消えた重病人

男性「ハーハー…携帯料金を結構な額、滞納してしまっているんだけど…。お金を預けるからさ、払ってきてくれないかな…ゼーゼー…。」

坂口「良いですよ!では〇月〇日の〇時に伺いますので、お金を用意して待っていてください!」

と日時を約束して電話を切ったのでした。

 

そして、約束の日時に男性の部屋にいってみました。いつもなら私が訪ねる時は部屋の鍵を開けておいてくださっていました。

 

部屋の前に立ち、インターホンを押します。

ピンポーン。

……

………

…………

……………

………………

出てこない…。

 

コンコンコンとノックをしても同じように出てきてくれません。

なにか大きな問題があったのか?!と思い、ドアを開けようとしましたが、鍵がかかっています。

いつも競馬のラジオをつけてらっしゃるのですが、その音も中から聞こえてきません。

部屋にいらっしゃらないようです。

重病人の呼吸困難の男性、こつぜんと姿を消してしまいました。

 

えええええ…どうした…。大丈夫なんか…?

もうダメかもしれない

男性が姿を消してしまっているので、どうしようもなく帰宅するしかありませんでした。

 

すると翌日、彼が電話をしてきてくださいました。

男性「ハーハー…入院することになっちゃってさ…ゼーゼー……。約束やぶった形になってすまんね……。」

私との約束があった日に、緊急で入院していたそうです。

ともかく、命があっただけ良かった、そう思いました。

 

男性は毎日のように電話をしてきてくださいました。

病院で処置をしてくださっているのに、なかなか良くならない状況を伝えてきてくださいました。

男性「毎日…ゼーゼー…処置してもらっているんだけどさ…ハーハー…。酸素飽和濃度が85から全然…ゲホゲホ…上がらないんだよ…。」

ついに彼はこう言うのでした。

男性「ハーハー……もう、俺は終わりだね………。生きていたって良い事がないよ……ゼーゼー…。」

何もかも絶望してしまっている様子…。

 

 

コロナウイルスの影響がある状況で病院に面会にいくことはできない。

会って元気づけて差し上げることもできない。

さぁ、私たちはこんな時、何をしてあげられるのでしょう?

 

本日は長くなってきたので、次回また書いていきます。

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